ホーム | ソーラー発電システム・太陽光発電システム | バッテリーの選び方
当ページでは、太陽光発電システムに使用するバッテリー(蓄電池)の選び方について解説いたします。
バッテリーには、用途に応じたさまざまな種類のものが販売されていますが、実は基本的に独立系の小・中規模の「太陽光発電システム用のバッテリー」というものは存在しておりません。
最近になって一部の海外製品には、太陽光発電用と銘打ったバッテリーが販売されていますが、いずれも電動カートや電気自動車向けに開発されたものであり、特別に独立系太陽光発電、風力発電用ではありません。
このページでは、若干バッテリーの種類に関する説明をして、予算や環境に応じたバッテリーの選び方(バッテリー容量を含む)について理解を深めていただければと思います。
独立系の太陽光発電システムで主に採用されているバッテリーには、概ね以下のような種類のものがあります。
などがあります。
また、内部構造や電解液の性質にも違いがあり、
が代表的な蓄電システム用途に使われています。
鉛蓄電池(自動車始動用) | 安価だが蓄電には不適 |
---|---|
鉛蓄電池(ディープサイクル) | 上記始動用バッテリーよりも安価な製品あり |
リチウムイオンバッテリー (リチウムコバルト) |
安全な鉄系リチウムに市場は遷移している |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー | 安価になりつつある。蓄電システムの主役と考えられている |
酸化鉄リチウムバッテリー | まだ高価。環境性能はピカイチ |
当サイト【蓄電システム.com】では、主にディープサイクルバッテリーを採用しておりますので、以下バッテリーの選び方を「バッテリーに蓄えられる容量」を切り口に説明申し上げます。
バッテリーの種類のところで説明差し上げたとおり、コストパフォーマンスの高さから、鉛電池式のディープサイクルバッテリー(密閉式・AGM式を含む)が最も合理的な選定になると思います。
以下、そんなディープサイクルバッテリーに蓄電できる電気容量(Ah)についてリストにしてみましたので、参考にしていただければと存じます。
※ディープサイクルバッテリーは、12Vとして表示しています。また、充放電回数については、放電深度やバッテリー個体の品質(価格)によって変わりますので、あくまでも目安としてお考えください。
バッテリー容量 | 蓄電総量 | 使用できる電気 |
---|---|---|
10Ahバッテリー | 120Wh | 120Wの家電製品が1時間(実際は45〜50分) |
30Ahバッテリー | 360Wh | 40Wの液晶テレビが9時間(実際は7時間程度) |
50Ahバッテリー | 600Wh | 300Wの中型冷蔵庫が2時間(実際は1.5時間) |
100Ahバッテリー | 1,200Wh | 400Wのエアコンが3時間(実際は2.5時間) |
また、上記バッテリーを直列にして24V仕様にすることにより、2倍の電気を取り出すことも可能です。(弊社では、鉛蓄電池を並列接続することはお勧めしておりません)
以上です。
バッテリーの選定は、用途目的に応じた「機器消費電力×使用時間」が基本となることを、このページでは理解くださると幸いです。